ED治療薬の種類や効果を総まとめ!悩みに合わせた選び方
EDの治療方法として最も一般的であるのがED治療薬の服用です。様々な原因のEDに対して適応できる最適な治療方法とされています。勃起をサポートする効果があり、種類によって勃起力や持続時間が異なります。自分の症状に合った治療薬を服用することで、治療効果を期待することができます。
こちらの記事では、ED治療薬の種類や効果、選び方について解説していきます。
目次
ED治療薬は効果があるのか
ED治療薬の有効性は80%以上と非常に高く、多くのED男性の悩みを解決しています。この結果にはEDと関係の深い生活習慣病の方も含まれているため、健康な方での有効性であれば95%以上であると推測されています。
これだけ高い有効性がありながら、効果が得られないという方は原因として以下のようなことが考えられます。
- 服用のタイミングが適切でない
- 食事や飲酒の影響を受けた
- 服用した治療薬が身体に合わなかった
- 性的刺激が不十分だった
特に多いのが、服用のタイミングを間違っている場合です。ED治療薬は、空腹時に飲むことで有効成分が血液中に吸収され効果を発揮します。誤って食後に服用してしまうと期待した効果を得ることができません。食後の胃や腸壁には油膜が張っており、有効成分が通過することができないため、血液に吸収されることなくそのまま便として排泄されてしまいます。
服用のタイミングに気をつけているのに、効果が得られない場合は一度医師に相談してみてください。用量を増やしたり、別の種類の治療薬に変えることで改善されることがあります。
ただし、これらを自分の判断でするのは辞めましょう。新たな副作用を引き起こしてしまう危険性も0ではありません。
ED治療薬の作用機序
勃起をする時は、性的刺激により脳が興奮を感じ、神経を介して一酸化炭素が放出され、「cGMP(環状グアノシン一リン酸)」という血管を拡張させる物質が増加します。このcGMPの作用によって陰茎周辺部の血管が拡張して血流量が増え、海綿体(ペニスの長さや太さを司る組織)に流れ込んで勃起します。
一方で、勃起を鎮める物質を「PDE5」と言い、これにはcGMPを分解する働きがあります。EDの方は、このPDE5が多いため勃起を継続することができず、勃起をしてもすぐに萎えてしまいます。
ED治療薬は「PDE5阻害薬」とも呼ばれています。PDE5を抑制し、cGMPの働きをサポートすることで勃起のメカニズムを正常化させます。
治療薬を服用したからといって、効果持続中ずっと勃起していることはありません。あくまで性的興奮や刺激を受けることによって勃起します。
国内で承認されている治療薬は3種類
現在国内で厚生労働省に承認されているED治療薬は「バイアグラ・レビトラ・シアリス」の3種類です。
バイアグラ
バイアグラは世界初のED治療薬として有名で、日本でも一番最初に厚生労働省から承認を得ました。日本では25mg錠と50mg錠の2タイプのみ承認されていますが、海外では100mg錠も正規品として処方されています。
服用後30分〜1時間程度で体内に吸収され始め、3〜5時間程度効果が持続します。食事の影響を受けやすいため、空腹時に服用するのが基本です。バイアグラの有効成分は腸で吸収されます。食後に服用すると、腸が油でコーティングされてしまっているため、吸収が阻害され、効果が実感できるまで時間がかかる、そもそも効果がないといったことが起こる可能性が考えられます。
バイアグラは錠剤タイプだけでなく、舌の上で溶かして服用することができるフィルム状のものも発売されています。フィルム剤形は国内のED治療薬でバイアグラのみです。
副作用
効果の効き始めと同時に「顔のほてり・目の充血・頭痛」が見られることがありますが、これらの症状は服用した方の約4割の方に現れる副作用であり過度の心配は無用です。
その他に、動悸や鼻詰まり、消化不良などが副作用として現れることがありますが、一過性のものであるためほとんどが薬の効果が無くなると共に治まります。万が一、症状が治まらずひどいようであれば医師に相談するようにしましょう。
レビトラ
日本でバイアグラの次に発売されたのがレビトラです。5mg錠と10mg錠、20mg錠の3タイプが承認されています。主成分であるバルデナフィルは水に溶けやすい性質を持っており、服用後15分〜30分程度で効果が実感できます。バイアグラやシアリスよりも即効性があり、勃起時の硬さが高まります。
また、バイアグラと比べて食事の影響を受けにくいですが、より効果を得るためには空腹時に服用することが進められています。
副作用
効果の効き始めと同時に「顔のほてり・目の充血・頭痛」が見られることがありますが、これらの症状は服用した方の約4割の方に現れる副作用であり過度の心配は無用です。
その他に、動悸や鼻詰まり、消化不良などが副作用として現れることがありますが、一過性のものであるためほとんどが薬の効果が無くなると共に治まります。万が一、症状が治まらずひどいようであれば医師に相談するようにしましょう。
シアリス
バイアグラ、レビトラに続いて日本で3番目に発売された治療薬です。5mg錠と10mg錠、20mg錠の3タイプが承認されています。主成分であるタダラフィルは水に溶けにくい性質を持っており、効果が得られるまで服用後1時間〜2時間程度時間を要するので、性行為の1〜3時間前に服用しておくのが良いです。
このように即効性には欠けますが、効果の作用時間が最長36時間と圧倒的に長く、自然な硬さを得ることができます。食事の影響を受けにくいのもシアリスの特徴で、メーカーの説明書にも「食事のタイミングを気にすることなく服用できる」と記されています。
副作用
シアリスの副作用は、バイアグラとレビトラと比べて少ないですが、効果の効き始めと同時に「顔のほてり・頭痛」が見られることがあります。
その他に、動悸や鼻詰まり、消化不良などが副作用として現れることがありますが、一過性のものであるためほとんどが薬の効果が無くなると共に治まります。万が一、症状が治まらずひどいようであれば医師に相談するようにしましょう。
バイアグラ | レビトラ | シアリス | |
---|---|---|---|
有効成分 | シルデナフィル | バルデナフィル | タダラフィル |
勃起力 / 持続時間 | 強い 3~5時間 |
強い 5~8時間 |
マイルド 24~36時間 |
飲み方 | 1日1錠を24時間以上の間隔を空けて服用。空腹時の服用が基本。 | ||
食事の影響 | 受けやすい | 若干ではあるが受ける | 受けにくい |
副作用 | 現れやすい | 現れやすい | 現れにくい |
ジェネリック医薬品という選択肢
国内で承認されている3種類の治療薬にはジェネリック医薬品があります。ジェネリック医薬品とは、厚生労働省が認可した新薬と同様の有効成分を含む医薬品です。正規の治療薬と同等の効果が期待でき、低価格で購入することができます。
ED治療は、治療薬の服用を続けることが大切なので、コスト面でも継続しやすいジェネリック医薬品を選ばれる方が多くいらっしゃいます。
ED治療薬の選び方
上記でもご紹介しましたが、ED治療薬には効果にそれぞれ特徴があるため悩みに適したのを選ぶことが大切です。
即効性を求める方:レビトラ
なるべく早く治療薬のサポートが必要なときは、レビトラが適しています。他の治療薬と比べて、効果が出るまでの時間が短く即効性があります。合わせて勃起力の強さを求めるのであればレビトラの20mgが適しています。
長時間に渡る効果を求める方:シアリス
長時間に渡って効果が必要なときはシアリスが適しています。他の治療薬と比べて、最長36時間と圧倒的に効果の持続時間が長いです。ずっと勃起していることはなく、性的な刺激があるときだけ勃起をします。
持ち運びに便利な治療薬を求める方:バイアグラ
バイアグラは持ち運びにも便利なフィルムタイプが発売されています。舌の上で溶かして服用することができるので水が必要ありません。どこでも服用することができます。
副作用が心配な方:シアリス
有効成分であるタダラフィルは遅効性のため、体内への吸収が緩やかでバイアグラやレビトラと比べると副作用が少ない。
個人輸入は危険!偽造薬に注意
ネットを利用すれば誰でも簡単にED治療薬を個人輸入することができ、安価に手に入れることができます。しかし、その中には偽造薬も多く流通しています。国内でED治療薬を製造・販売している4社(ファイザー製薬、バイエル薬品、日本新薬、日本イーライリリー)が合同でインターネットにより入手したED治療薬の鑑定調査を実施した結果によると、約4割が偽造薬と判明しました。
偽造薬を服用すると、予期せぬ副作用を引き起こす可能性があります。ED治療薬は、医療機関で医師の診察を受け安全で効果のあるものを使用するようにしましょう。
ED治療薬の種類や効果を総まとめ!悩みに合わせた選び方まとめ
EDは、ED治療薬を服用する治療方法が基本で、効果や安全性において認められている国内承認の治療薬であると安心です。治療薬によって特徴が異なりますので、自分の症状に合ったもの、希望するものを医師と相談して処方してもらいましょう。